2.だし

  ■白だし(1番だし) うどんとみそ汁
  ■混合だし
  ■2番だし
  ■煮干しと昆布のだし
  ■返し
  ■サヌキ・アワ最高級白だし  
  【はじめに】  
   例えば同じうどん屋さんでも美味しい店とそうでない店があります。その違いは一体なんでしょうか?食材?技術?もちろんそれらも大事な事ですが、最もおいしさの要となるのは実はだしと塩なのです。極論になるかもしれませんが、言ってみればこのだしと塩が上質であれば、誰でも美味しい料理を作る事ができるわけです。それはなぜか?それはその成分にあります。だしの材料であるかつお節と昆布は、それぞれイノシン酸とグルタミン酸を含んでいます。この二つの成分を合わせる事で、なんと旨味が6.5~9倍になるのです。そして塩を加える事によってその旨味がぐっとひき立つと言うわけです。こういったイノシン酸とグルタミン酸の関係は、和・洋・中、問わずに共通して言えることで、西洋料理では骨付き肉とトマト、中国料理では塩漬けをした生ハムの足を干した物と野菜といった具合です。それはそれぞれの国の風土に合ったもので、必要不可欠な栄養分なのです。  
   
  【市販のだし】  
   高級だしや料亭の白だしとされる商品が、専門店やスーパーで販売されています。しかしそれらの多くがどれも味に広がりがありません。特にだしが命とも言える懐石料理になると明確に表れてしまいます。それは複合旨味調味料で人工的に風味と味付けをしているからなのです。  
     
  【サヌキのだし】  
   だしの原材料はかつお節と昆布です。サヌキのだしはどちらも100%天然のものを使用しています。かつお節は3回以上カビづけして1年以上熟成させた本枯れ節です。本枯れ節は全国かつお節総生産量の僅か0.6%しか作る事ができない最高の一品で、老舗の生産者が丹精こめて作った物です。日本にこれ以上のかつお節はありません。そして昆布は北海道産の天然羅臼昆布です。その等級は二等級。一等級ではないので最高とは言いきれませんが、だしをひいてみると一等級とほぼ変わらない味を出します。白だしの素材としてこれほどの物はないでしょう。実は一般に使われている昆布は等級がついていないどころか、養殖がほとんどなのです。これら最高級の天然素材を使用することで、まさに最高級の白だしができたと言えます。家庭料理から会席料理、茶懐石料理まで、幅広い範囲の料理を作る事ができます。だしは料理の命であり、日本の文化です。是非この白だしを使って、おいしい料理を作って頂きたいと思います。  
     
  【最後に】  
   食品公害と飽食の時代、名前や見た目だけで中身のないもの、逆に体に悪いもの・・・そういったものが大部分を占め、「本物」が失われつつあります。中でもだしと言うのは料理の基本です。そのような伝統あるだしの「本物」が必要と思いここに作り上げました。みなさんもどうかよき伝統を守っていって欲しいと思います。  
- 茶懐石、会席から家庭料理まで幅広く使えます!-
材料 本枯れ節花かつお 1袋150g
天然昆布 60g
醸造酢 5cc
自然塩 2.5cc
水 3㍑
ひき方 なべに材料の昆布、酢、塩、水を入れて一晩(十時間ほど)浸しておきます。
翌日、味をみてください。昆布の旨味が十分出ています。これが養殖と天然の違いです。次に昆布を引き上げ、鍋を火にかけます。沸騰したら火を止めて、かつおを加えます。再び火にかけ、煮立ったところで火を止めてこします。

※アルミの鍋は使用しないこと。美味しさと、特に健康が損なわれます。
※絶対に絞らない事。折角の一番だしが台無しになります。
※仕上がりは約2100cc。冷蔵庫で一週間は十分持ちます。
※この白だしは濃縮ですので、料理によって希釈してお使いください。

大まかな使いまわし方 お吸い物 白だし1対水1.5 例:50cc対75cc(一人分)
椀物、茶碗蒸等 1対4
お浸し、土佐酢、ポン酢、和え物、ぞばつゆ、めんつゆ、丼物等・・・そのまま使います。
煮物全般、みそ仕立て等 ・・・ 1対0.5から素材によってお好みに加減してください。
豚しゃぶ、鍋、寄せ鍋、トン汁、ケンチン汁等 ・・・ 1対7
その他 ・・・ だし醤油、炒め物、鴨ロースのソースや白和え等、あらゆる料理の下味付けや隠し味等に、少量の濃縮だしをそのまま手作り旨味調味料としてお使い頂けます。

上記は大まかな比率です。各自でお好みに加減してください。
会席コースなら大まか10人分 茶懐石コースなら20人分です。
※茶懐石の場合は、昆布だしの時点で1カップよけておきます。これで箸洗いが20人分とることができます。

- 家庭料理として一番経済的!-
材料 混合削り節 1袋125g
天然昆布 20g
醸造酢 5cc
自然塩 3.5cc
水 2㍑
ひき方

なべに材料の昆布、酢、塩、水を入れて一晩(十時間ほど)浸しておきます。
翌日、味をみてください。昆布の旨味が十分出ています。これが養殖と天然の違いです。次に昆布をひき上げ、鍋を火にかけます。沸騰したら中火に落として、混合削り節を加えます。その後、アクを取り続けます。20分もすればアクが出なくなり、だしが澄んでいきます。後はこすだけです。

※アルミの鍋は使用しないこと。美味しさと、特に健康が損なわれます。
※絶対に絞らない事。
※引き上げた昆布は冷凍して、ある程度たまったら佃煮にして下さい。
※仕上がりは約1000cc。混合だしは腐りやすいので小分けして冷凍してください。
※この混合だしは濃縮ですので、料理によって希釈してお使いください。

大まかな使いまわし方 みそ汁等・・・混合だし1対水2 例:100cc対200cc(みそ汁2人分)
お惣菜全般・・・1対2~3
上記は大まかな比率です。各自でお好みに加減してください。
【かけうどん・かけそば各一人分300ccの比率】- 美味しさ大満足!-
素うどん 白だし100cc+混合だし200cc
  (味付け:塩3ccとめん返し5~15cc)
肉うどん 白だし50cc+混合だし150cc+希釈水100cc
 (味付け:塩3ccとめん返し5~15cc)
かけそば 白だし200cc+混合だし100cc
 (味付け:塩2.4ccとそば返し15cc)
鴨南蛮 白だし150cc+混合だし50cc+希釈水100cc
 (味付け:塩2.4ccとそば返し15cc)
-家庭料理で大活躍!-
ひき方 白だしをひいた後のかつおと昆布に、水9カップを鍋に入れて火にかけます。
沸騰してから10分ほど煮出してからすぐにこします。
(混合だしをひいた後のかつおと昆布もあわせて使う場合は、水12カップにします。)
大まかな使いまわし方 おもてなし料理なら、煮物の具の下煮用に使います。
家庭料理なら鶏肉を少し加えて筑前煮に、牛肉を少し加えて肉じゃが等に使います。
その他、和風カレー、ハヤシビーフ、ロールキャベツ等、各自で工夫してお使いください。
 
材料 極上煮干し20g、天然昆布10g、水1㍑ (4~5人分)
作り方 ①鍋に昆布と酢小1(5cc)と塩1/2(2.5cc)を入れる。
②煮干しを加える(頭もはらわたも全部使います)。
③1㍑の水を加えて10時間は浸しておく。
  ※ここまで火を入れないこと
④最後にこすだけです。残りの煮干しと昆布はお好みで使いください。
 

返しとは毎日の料理を手早く仕上げるための裏業のようなものです。
料理にあわせて醤油やみりんを量るのが普通ですが、あらかじめそれら調味料をあわせておけばどうでしょう?
サッと加えるだけで簡単に味付けができてしまいます。
料亭では何種類かの返しを使っているところもあるようですが、それはお店によって様々。
一般家庭では甘口(めん返し)と辛口(そば返し)の2つがあれば、どんな料理にも対応できます。

さらに!
返しのスゴいところはそれだけではありません!
だしと返しの組み合わせで、うどんやそばのつゆを始め、八方だしから天つゆ、三杯酢など、様々なだしやつゆを作ることができてしまうのです。我が家ではこれらの割合を一覧にして台所に貼っています。天つゆやそうめんつゆなど、既製品を買わなくても手軽にご自宅で作ることができるので、料理の幅が一気に広がりますし、なにより毎日の料理が楽しくなります。
簡単に作ることができますので、是非お試しください。

■そうめん・うどんにぴったり!
めん返しの作り方
材料 2年丸大豆しょうゆ 400cc
自然塩 30cc(大さじスリ切2杯)
砂糖 60cc(大さじスリ切4杯)
3年本みりん 300cc
自然酒(増量アルコール無し) 600cc
作り方 ①上記の材料を鍋に入れて、弱火にかける。
②一煮立ちしたら火を止める。
③冷めたら消毒したビンなどに入れて冷暗所で保存する。

寝かせるほど熟成してまろやかになります。
だし汁で割っていないので、日持ちが良く冷蔵庫で1年以上長期保存可能。

そうめんつけつゆの作り方(2、3人分)
材料 ※濃縮だしで割ります。
白だし 150cc
めん返し 50cc

※おろし生姜、青ねぎ小口切りなどの薬味でお召し上がり下さい。
前日に合わせて冷蔵庫に収めておくとよりまろやかになり美味しく頂けます。

うどんつけつゆの作り方(2、3人分)
材料 ※濃縮だしで割ります
混合濃縮だし 80cc
白だし 40cc
めん返し(70%) 84cc

前日に合わせて冷蔵庫に収めておくとよりまろやかになり美味しく頂けます。

めん返しは、めんつゆだけでなく手作り調味料としても天つゆやあらゆる煮物、炒め煮、三倍酢等に使いまわします。例えばそうめんつゆに50~100%の酢を加えれば三倍酢がすぐに出来ます。

■そばにぴったり!
そば返しを作ります
材料 2年丸大豆しょうゆ 1,000cc
砂糖 180g
3年本みりん 300cc
自然酒(増量アルコール無し) 100cc
作り方 ①上記の材料を鍋に入れて、弱火にかける。
②一煮立ちしたら火を止める。
③冷めたら消毒したビンなどに入れて保存します。

だし汁で割っていないので、日持ちが良く冷蔵庫で1年以上長期保存可能です。
沸かすほど、熟成してまろやかになり美味しくなります。

そばつけつゆの作り方(2、3人分)
材料 ※濃縮だしで割ります
白だし 100cc
混合濃縮だし 50cc
そば返し 50cc

合わせたら1日冷蔵庫でねかせます。よりまろやかになり美味しく頂けます。

※ざるそば、あつもりなどに
切り海苔、わさび、山芋おろし、青ねぎ小口切りなどの薬味でお召し上がり下さい。

そば返しは、そばつゆだけでなく手作り調味料としてもそば八方や丼つゆ、揚げ浸し、肉じゃが等々に使いまわせます。例えばそばつゆに30%の3年本みりんを加えれば丼物の割下がすぐに出来ます。

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